Q&A - ヘアカラーアレルギー

ヘアカラーリングとはなんですか?
  • 髪の毛を染めることです。
  • 白髪を黒くする白髪染めに加えて、様々な色に髪の毛を染めて個性を表現することが、広く行われています。
ヘアカラーリング製品にはどんなものがありますか?
  • ヘアカラーリング製品は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」によって法規定されています。医薬部外品である「染毛剤」と化粧品である「染毛料」があります。
ヘアカラーリングは安全ですか?
  • ヘアカラーをした人の約1割は、皮膚やからだになんらかの障害を経験しています。
  • 染毛時にひりひり、ちくちくした刺激性接触皮膚炎、翌日以降も続く痒み、赤み、ぶつぶつなどのアレルギー性接触皮膚炎などが含まれます。
刺激性のかぶれとは?
  • 刺激性のかぶれ(刺激性接触皮膚炎)は、強い刺激物質なら誰でもなりますが、化粧品や医薬部外品などでは、皮膚が敏感な方や皮膚に傷があり、皮膚のバリア機能が弱っている方が、皮膚に付いた化学物質によって、赤み・痛みなどの症状を起こします。ですから、その物質に触れても、皮膚の状態により、症状が出たり出なかったりします。
アレルギー性のかぶれとは?
  • アレルギー性のかぶれ(アレルギー性接触皮膚炎)は、皮膚に付いた化学物質から体を守るための免疫が過剰に反応し、体に障害をもたらすことです。
  • かゆみを感じ、その後に赤み・腫れ・ブツブツ等の症状が出ます。
  • 一度アレルギーになると一生、その物質に触れるたびに症状がでます。
アレルギー性接触皮膚炎はどのような症状になりますか?
  • 実例をお示しします。70代の女性。ヘアカラーでかぶれたことがあったのですが、やさしいヘアカラーだからと美容室ですすめられ、毛染めをした翌日、頭皮とうなじに激しいかゆみを感じ、ぶつぶつ(丘疹)や小さな水ぶくれ(小水疱)が出現しました。酸化染毛剤の主成分にパラフェニレンジアミンが含まれるヘアカラーでした。
アレルギー性のかぶれ(接触皮膚炎)の原因を検査する方法はありますか?
  • パッチテストという方法があります。これは、アレルギー性接触皮膚炎の原因特定に有用な検査です。
  • パッチテスト用に開発された布やアルミニウムの皿を絆創膏につけたパッチテストユニットがあり、アレルゲンを付けて皮膚の上に2日間貼ります。アレルゲンを強制的に皮膚から吸収させ、人工的にアレルギー性接触皮膚炎を再現させることにより原因を特定しようとするものです。
  • ヘアカラー剤はオープンテスト(塗ってそのまま)で反応をみます。成分のパラフェニレンジアミンなどは1%にワセリンで薄めた試薬をクローズドテスト(48時間閉鎖貼付)します。判定は、2日後、3日後、1週間後にします。
パッチテストの判定はどのように行うのですか?
  • 貼った部位一面が赤く(紅斑)触ると少し硬い(浸潤)と+ の陽性です。水が溜まっているような小水疱がでると、++の陽性です。
  • 刺激反応はアレルギー反応と区別して除外することも大切になります。
ヘアカラーアレルギーの症状にはどのようなものがありますか?

50代の男性

ヘアカラーにかぶれても、繰り返し染めていたところ、
頭の皮膚から汁がでてきたり、目が腫れて開かない重症の症状になりました。

50代の女性

毛染め時に軽い痒みがあったけれど、染め続けていて、脱毛症状が出現しました。

20代の女性

美容師としてヘアカラーをはじめて2ヶ月後から、ヘアカラーで両手がかぶれるようになりました。

ヘアカラーのかぶれのリスクを少なくするためにはどうすればいいですか?
  • 一般の方がヘアカラーをするときのフローチャート と 美容院でヘアカラーをするときのフローチャートを示します。
  • もし、ヘアカラーでかぶれたことのある人は、皮膚科を受診ください。原因を正確に特定することで、ヘアカラーでかぶれた方にも、ヘアマニキュアや、非ジアミン系染毛剤などをご紹介することができます。