藤田での研修を終えてからの人生

日本大学歯学部摂食機能療法学講座 戸原 玄先生

Tohara_Dr藤田の皆様お元気でいらっしゃいますでしょうか?1999年の9月から2000年の10月まで研修させていただきまして、自分の人生は大きく変わりました。 僕は研修を受けさせていただいたのは東京医科歯科大学の大学院時代で、歯科医師になって数年のことでした。特別な将来設計も無く大学院生活を送っていたところ、講座の教授よりある日突然藤田で摂食・嚥下リハの研修を受けるお話をいただきました。自分の時代は卒前教育に摂食・嚥下はほとんど皆無だったため、当初ほぼ何の知識もないままに豊明に伺ったのですが、替え難い多くの経験をさせていただきました。 摂食・嚥下リハに歯科医師が介入することの重要性や、具体的な方法論を学ばせていただいただけではなく、自然とチーム医療を行っている中に“ぽん”と若いころに入れていただいたおかげで、それこそここ1年くらい歯科業界での一つのキーワードとなっている「医科と歯科の連携」は僕にとっては極当たり前の臨床です。 研修後に医科歯科大学に戻ってから、複数の病院歯科で摂食・嚥下リハが出来る環境を立ち上げたり、いくつかの歯科医師会と協働して、複数の地域で訪問での摂食・嚥下リハを始めたりもしています。2008年より日本大学に異動しましたが同様の活動は更にいい方向に進んでおり、東京都というレベルで在宅の嚥下障害に対応する事業にも深く関わらせていただいております。 歯科業界が全体として摂食・嚥下リハに貢献できているとはまだ申し上げられませんが、現在では数年前とは異なる大きな勢いが実感できるようになってきました。藤田の研修のおかげで僕は人生の目標が定まりました。摂食・嚥下リハの普及に向けてあとはやるだけだと思っています。 才藤先生はじめ医局の皆様方、研修中には大変お世話になりました。藤田で勉強した誇りを胸に、今後も努力を続けたいと思います。

 

2008/8/8 Layouted by SS