第4回ワインを楽しむための講演会
チーズ一覧
バノン・ア・ラ・フィユ タイプ:白カビ |
熟成2週間のチーズをオー・ド・ヴィー(ブランデー)にくぐらしたものを、完全に乾燥した栗の葉を酢を加えた水で煮て柔らかくしたもので包む。栗の葉の色と香りが移り。強く複雑な風味を醸し出す。 | |
ブルー・ブレス タイプ:青カビ |
第2次世界大戦後の製品。白カビチーズの中に、青カビを送り込んで繁殖させてつくる。味わいはまさに白カビと青カビチーズの中間。青カビ特有のピリッとした辛さは弱い。青カビチーズを食べ慣れない人にも食べやすいが、反面 、青カビ好きの人には物足らない味と感じられるかもしれない。そういう意味で、青カビチーズの入門編といえるだろう。 | |
ブリ・ド・モー タイプ:白カビ |
パリ近郊のイル・ド・フランス地方で作られる白カビチーズ。カマンベールと並んで誰もが知っている、誰にでも好まれる、白カビチーズの典型。気品のあるマイルドでクリーミーな味わい。人を魅了する柔らかさ。通 常、日本では櫛形にカットされて店頭に並んでいる。名前は「モー地方のブリ」の意味。他にも多くの地方でブリは作られる。 | |
カマンベール・シードル タイプ:白カビ |
世界で最も有名な白カビチーズ、カマンベールの熟成の浅いものをシードル(リンゴ酒)に15日程浸けたもの。シードルの味がしみこみ、リンゴの香りがする。 | |
カプリス・デ・デュー タイプ:白カビ |
乳脂肪分を60〜75%含む2倍クリームと呼ばれる白カビチーズの一つ。口当たりがよく、マイルドで食べやすい。初心者向けといえる。乳脂肪分が多いので、消化は必ずしも良くない。 | |
コンテ タイプ:白カビ |
甘く香ばしいナッツの香りがするハードチーズ。フランス人が最も好むチーズであり、フランスの全チーズ生産量 の約40%を占める。塩が利いているが、バランスのとれた味で、そのまま食べるほか、料理にも使われる。 | |
クーロミエ タイプ:白カビ |
パリ近郊のイル・ド・フランス地方で作られる白カビチーズ。小型のブリによく似ている。かすかな酸味を伴い、マイルドでクリーミーな味わい。 | |
エポワス Epoisses タイプ:ウォッシュ |
フランスの美食家で「美味礼賛」の作者、ブリア・サヴァランはこのチーズを「チーズの王様」と賞賛した。ナポレオンも、ブルゴーニュの銘酒シャンベルタンとともに好んで食したという。マール(ワインを作った残りかすのぶどうで作るブランデー)で洗いながら熟成させる。におい、味ともに力強い、ウォッシュチーズの典型。 | |
フルム・ダンベール タイプ:青カビ |
ロックフォールとならんでフランスを代表するブルーチーズ。マイルドで食べやすいブルーチーズ。青カビを混ぜ込み、針で内部のカビに酸素を送り、繁殖させて作る。フルム(fourme)とはラテン語の(forma:型)がなまったもの。フランス語でチーズを意味するフロマージュ(fromage)はフルムが語源とされる。 | |
ギャプロン タイプ:白カビ |
オーベルニュ地方で作られる、セミハードタイプの白カビチーズ。ニンニクと粗挽き胡椒が入っている。ひなびた味わいで、ピリッと辛い。"gape"とは、オーベルニュ地方の方言でバターミルクのこと。ミルクからクリームを取り、そこからバターを作った。その残りのバターミルクに、ミルクを足して、このチーズを作ったのが、名前の由来である。 | |
ゴルゴンゾーラ タイプ:青かび |
フランスのロックフォール、イギリスのスティルトンとならんで、世界の三大ブルーチーズの一つとされる。青かびチーズの中では比較的塩味が弱く、クリーミーな味わいが特徴的である。青かびの少なくクリーミーな「ドルチェ」と青かびが多く、ピリッと辛みのある「ピカンテ」の2種類がある。名前は、9世紀頃、秋にアルプスの山から平野に降りてきた牛の群が、途中のゴルゴンゾーラ村で休憩した際に作ったことに由来すると言われる。 | |
ラミ・デュ・シャンベルタン タイプ:ウォッシュ |
エポワスとともにブルゴーニュ地方で作られる、ウォッシュチーズ。同様にマールで洗いながら熟成させる。においと味も同様に力強い。銘酒シャベルタンの故郷、ジュブレ・シェンベルタン村で作られる。名前も「シャベルタンの友人」。当然シャンベルタンをはじめとするブルゴーニュの赤ワインとは相性ぴったり。 | |
ミモレット タイプ:ハード |
17世紀にフランスは外国製品の輸入を禁止したことがあった。その時代にオランダのエダムチーズをまねて、フランスで作られるようになった。語源は「mi-mollet」 、フランス語で半分柔らかいの意味。優しい風味のハードチーズ。 | |
モンドール タイプ:ウォッシュ |
フランスとスイスの国境、ジュラ山脈のモン・ドール(黄金の山)という山の渓谷一帯で作られる。樅の木箱に入っている。非常に柔らかく、自然と流れ出る。味はマイルドでクリーミーなウォッシュチーズ。通 常は木枠ごとテーブルに出し、表皮をはがして、スプーンですくって食べる。デリケートで、暑さに弱いため、春から夏の間は作られない。これからが旬の冬のチーズ。 | |
マンステール タイプ:ウォッシュ |
アルザスで作られる、フランスを代表するウォッシュチーズの一つ。塩水をかけて、洗いながら熟成させる。においは強い。濃縮されたミルクの濃厚な味わい。地元では、クミンを薬味として添えて出す。また、クミン入りのマンステールも作られる。 | |
ポン・レベック タイプ:ウォッシュ |
ノルマンディーで作られる、フランスを代表するウォッシュチーズの一つ。塩水をかけて、洗いながら熟成させる。においは強烈な漬け物臭で、表皮は食べられない。塩味は控えめで、酸味はほとんどない。味わいは深く、充実感がある。チーズの盛り合わせを作る際には、ウォッシュの一つとして、ほとんど必ずといって良いほど、このチーズが選ばれる。 | |
ルブロション タイプ:ウォッシュ |
スイスの国境に近いサヴォア地方で作られる、セミハードタイプのウォッシュチーズ。熟成は若く、豊かなミルクの風味が特徴である。名前は、13世紀頃に農民が税金を逃れるために、二度搾乳 した(ルボルシェ:re-bolcher)ことに由来する。二度目のミルクは濃く、そのミルクでこのチーズを作った。夏から初冬にかけてが一番おいしい。 | |
ロックフォール タイプ: 青かび |
世界三大ブルーチーズの一つ。人呼んで「チーズ達の王」。伝説では羊飼いの少年が置き忘れたチーズに、洞窟の青かびがついたものが起源とされる。今でも全て洞窟で熟成される。強い塩味と、舌を刺す刺激的な味が特徴で、最強のチーズとされるが、慣れると病みつきになる味でもある。 | |
サント・モール タイプ:山羊乳チーズ |
ロワール川流域のトゥ−レ−ヌ地方で作られる、フランスを代表するシェーブル(山羊乳チーズ)の一つ。さわやかな酸味、さっぱりとした舌触り。中央に通 したわらはチーズをまとめ、内部に空気を送り込む働きをする。表面に木灰をまぶした「黒」とまぶさない「白」がある。一年中作られるが、夏が旬。 | |
タレッジョ タイプ:ウォッシュ |
フルーティーでマイルドなウォッシュチーズ。クリーミーで酸味とコクがある。ロンバルディア地方のタレッジョ渓谷で作られた事から名前が付いた。 |