No.005

当院におけるペースメーカー管理
山田赤十字病院 臨床検査部
○辻井正人 別当勝紀 大仰寿美 中村小織 濃口一郎
【はじめに】
 ペースメーカー(以下PM)植え込み症例  において、植え込み初期のディスロッジ(リ  ―ド位置のズレ)やフローティング、心筋閾  値上昇等、また慢性期にはリードシ∃-ト・  断線等が認められ、植え込み初期から慢性期 における十分なPMの管理が要求される。今  回、臨床検査技師が関わつている当院のPM  管理について報告する。

  【管理方法】
    当院のPM植え込み時から慢性期における管理(チェック方式)のフローチャート。
      アンギオ室でPMを植え込み。
         「患者管理台帳作成」
     (モニター心電図、プログラマー)
           ↓病棟へ患者搬送
        ベッドサイド
     (モニター心電図、プログラマー)
           ↓
          入院中
     (モニター心電図、ホルター心電図)
      (異常があればプログラマー)
     「患者への注意事項についての説明」
           ↓
          退院時
     (モニター心電図、プログラマ-)
           ↓
          慢性期
   (12誘導心電図、ホルター心電図等)
  (定期的にモニター心電図、プログラマー)

【考 察】
 PM異常にはディスロッジ、フローティング、リードショート・断線、閾値上昇など様々なものがあるが、それぞれの異常のほとんどはペーシング不全、センシング不全として心電図上に現れる事が多い。 したがつて、PM管理上、異常の有無を心電図解析にて発見することは重要な役割を持つ。 しかし近年
PM機能の進歩は飛躍的で、特殊な機能を有するPMが主流となつている。 それに伴い、従来のPMの知識だけでは、心電図解析に難渋することが多くなった。 また、PMは各症例において、種々の機種のPMが植え込まれるが、その特殊な機能はそれぞれの機種によつても異なる。 そのような様々ある特殊な機能を熟知しなければ、心電図解析にてPM異常の有無を発見することは難しい。
 当院では、心電図解析に関わる機会が多い臨床検査技師が、様々ある特殊な機能を熟知しPM管理に関わった。

【結 語】
 1)当院におけるPM管理にっいて報告した。
 2)管理にはPMの特殊な機能を熟知する必  要があった。
 3)臨床検査技師がPM管理に関わった。
 4)臨床支援に十分な役割を果たすことができた。

      連絡先0596-282171内線2367