当院におけるペースメーカー管理 |
山田赤十字病院 臨床検査部 |
○辻井正人 別当勝紀 大仰寿美 中村小織 濃口一郎 |
【はじめに】 ペースメーカー(以下PM)植え込み症例 において、植え込み初期のディスロッジ(リ ―ド位置のズレ)やフローティング、心筋閾 値上昇等、また慢性期にはリードシ∃-ト・ 断線等が認められ、植え込み初期から慢性期 における十分なPMの管理が要求される。今 回、臨床検査技師が関わつている当院のPM 管理について報告する。 【管理方法】 当院のPM植え込み時から慢性期における管理(チェック方式)のフローチャート。 アンギオ室でPMを植え込み。 「患者管理台帳作成」 (モニター心電図、プログラマー) ↓病棟へ患者搬送 ベッドサイド (モニター心電図、プログラマー) ↓ 入院中 (モニター心電図、ホルター心電図) (異常があればプログラマー) 「患者への注意事項についての説明」 ↓ 退院時 (モニター心電図、プログラマ-) ↓ 慢性期 (12誘導心電図、ホルター心電図等) (定期的にモニター心電図、プログラマー) 【考 察】 PM異常にはディスロッジ、フローティング、リードショート・断線、閾値上昇など様々なものがあるが、それぞれの異常のほとんどはペーシング不全、センシング不全として心電図上に現れる事が多い。 したがつて、PM管理上、異常の有無を心電図解析にて発見することは重要な役割を持つ。 しかし近年 PM機能の進歩は飛躍的で、特殊な機能を有するPMが主流となつている。 それに伴い、従来のPMの知識だけでは、心電図解析に難渋することが多くなった。 また、PMは各症例において、種々の機種のPMが植え込まれるが、その特殊な機能はそれぞれの機種によつても異なる。 そのような様々ある特殊な機能を熟知しなければ、心電図解析にてPM異常の有無を発見することは難しい。 当院では、心電図解析に関わる機会が多い臨床検査技師が、様々ある特殊な機能を熟知しPM管理に関わった。 【結 語】 1)当院におけるPM管理にっいて報告した。 2)管理にはPMの特殊な機能を熟知する必 要があった。 3)臨床検査技師がPM管理に関わった。 4)臨床支援に十分な役割を果たすことができた。 連絡先0596-282171内線2367 |