「鴨志田伸吾教授への期待」

教授 堤 寛
(藤田保健衛生大学医学部第一病理学)
平成20年4月

 鴨志田伸吾先生、神戸大学保健学研究科病態解析学の教授就任おめでとう。

 これからの検査技師教育に新風を吹き込んでくれることを大いに期待しています。そのうえで、がんのテーラーメイド治療の研究にいっそうの磨きをかけてください。

 鴨志田伸吾先生はもともと短大卒の臨床検査技師兼細胞検査士です。放送大学教養学部を修了して保健衛生学士を取得。2006年3月に本学で医学博士号を取得し、同年秋、本講座の講師となりました。

 学歴のハンデを乗り越える強い意志と目的意識を備えている本物の苦労人です。神奈川県の伊勢原協同病院の主任技師時代に、臨床検査技師の最高の賞である小島三郎記念技術賞を受賞したことは特筆に値します。

 彼の研究は、癌細胞の抗癌剤感受性・抵抗性の組織化学的証明(個別化医療の推進・実用化)が中心課題であり、すでに多数の英文論文を発表しています。

  酵素抗体法(抗原性賦活化法を含む)、in situ hybridization法、アポトーシスの組織化学をマスターする超一流の病理技術者であり、その指導力・信頼度は掛け値なしです。今後も、がん治療の新しい側面の開拓者として、彼が実績を積み上げてゆくことは間違いないと確信します。

 今後は、検査技師教育のリーダーとして、新しいパラダイムを切り拓いていってほしいと思います。学部と病院の垣根を越えた教育の実践(従来、教員と病院職員の役割分担が明確すぎて、生きた実務教育に支障をきたしていた面があると思います)や「患者さんに顔のみえる検査技師」教育のためのコミュニケーション教育やOSCE(客観的臨床能力試験)の導入などがその一例でしょう。

 何かと大変だと思いますが、たくさんの仲間をつくって、新しい道に挑んでください。そして、これからも、私たち同僚のよき友人・ライバルでい続けてほしいと念願します。

close